大阪の京橋本院・守口院・門真院に展開している
増田歯科医院では、「増田歯科通信」を配信しています。
この通信では、インプラントに関する豆知識や
患者様から寄せられるお悩みを解決するためのサポート
として、役立つコラムを随時更新しています。
ぜひご覧ください。
血餅(けっぺき)|インプラント治療で抜歯をした際の過ごし方の注意点

「強くうがいしたら血餅が取れそうで怖い……」
「痛みは弱いけれど、このままで大丈夫?」
インプラント治療のために抜歯をした後、こうした不安を感じる方は少なくありません。本記事では、抜歯後にできる血餅の役割や注意点、炎症を防ぐためのセルフケア方法をわかりやすく解説します。
血餅とは|抜歯後の口の“かさぶた”
抜歯後、歯を抜いた穴には血液がたまり、やがて固まって「血餅(けっぺき)」ができますが、血餅は、抜歯窩を覆う柔らかな“湿ったかさぶた”で、骨や神経を刺激から守る重要な役割があります。インプラント治療の手術後も、血餅は治癒をサポートするための土台です。
血餅の内部では、毛細血管や細胞が増殖し、やがて新しい組織(肉芽)に変わります。通常、抜歯後1週間前後で違和感が減り、約1か月で歯ぐきが元の状態に戻ります。血餅を守ることが、炎症や感染を防ぎ、治癒を予定どおりに進める上で欠かせません。
血餅が剥がれるとどうなる?|ドライソケットのリスク

血餅が剥がれると、抜歯窩が露出し出血や炎症の原因になります。これを放置すると、ドライソケットと呼ばれる状態になり、強い痛みや治癒遅延が起こる可能性があるので、特にインプラント治療後の抜歯では、血餅を守ることがより大切です。
血餅が剥がれる原因には、次のような行動があります。
抜歯後は、口を開けるときや食事の際にも注意が必要です。血餅を安定させることで、炎症や出血を防ぎ、骨や歯茎の回復を助けてくれます。また、手術後は軽い腫れや炎症が出ることがありますが、これは自然な反応で、血餅がしっかり形成されていれば大きな問題にはなりません。
抜歯後の食事と生活での注意点
血餅を守るためには、刺激を最小限にすることが大切です。特に初日は以下の点に注意して安静に過ごし、麻酔が切れるまでは飲食を控えましょう。
①食事での注意点
- 常温で柔らかい食べ物(卵豆腐、ヨーグルト、マッシュポテト)を少量ずつ食べること
- 噛む側は反対側を使うこと
- 固い食べ物や揚げ物、ナッツ、香辛料は避けること
- 熱い飲み物や炭酸、アルコールは控えること
②生活での注意点
- 枕を少し高くして仰向けか横向きで寝ること
- うつぶせは避けること
- 寝室は加湿して口の乾燥を防ぐこと
- 強いうがいや口を強くすすぐ行為は避けること
血餅は初期はゼリー状で不安定で、飲食や生活の刺激によって簡単に剥がれることがあるため、特に抜歯直後の手術後は注意を払って過ごしましょう。適切に血餅を守ることで、炎症や感染リスクを抑えることができます。
歯磨き・口腔ケアの注意点

抜歯後は創部周辺の歯茎が傷ついているため、歯磨きも工夫が必要です。以下に注意すべき点をまとめています。
血餅を守るためには、当てない・擦らない・回数を減らすことが基本です。これにより炎症や出血のリスクも減らせます。特に手術直後は、創部を守ることが最優先です。
血餅が取れたかもしれない場合の見分け方
血餅が剥がれたかどうかは、痛み・見た目・におい・出血で判断します。以下に病院を受診する目安をまとめました。
受診の目安
- 抜歯後48時間以降に痛みが増す
- じっとしても強い痛みがある
- 鎮痛薬が効きにくい
- 出血が止まらない・再発する
- 強い口臭や膿の排出
- 発熱や頬の腫れがある
- 骨が露出している疑い
痛みが弱く、日ごとに軽くなり、出血や悪臭がなければ順調ですが、逆にこれらの症状があれば、早めに受診してください。電話で抜歯日、症状の経過、服薬状況を伝えると対応がスムーズです。
まとめ
①触らない・戻さない・強いうがいをしない
②食事は常温で柔らかく、反対側で噛む
③歯磨きは創部を避け、短時間でやさしく
④出血や痛み、悪臭、発熱があれば早めに相談
血餅は自然に治癒するための大切な症状なので、正しいセルフケアと生活の注意を守れば、炎症や出血を防ぎ、インプラント手術後も順調に回復できます。不安な場合は迷わず歯科医院に相談しましょう。
増田歯科医院では、インプラント治療を検討されている方のために、無料相談を随時実施しております。治療に関する疑問や不安がある方、費用や期間について詳しく知りたい方も、ぜひお気軽にお問い合わせください。
インプラントを飲み込んでしまった!|焦らず対処するための行うべき対処法を解説
インプラント治療では、人工の歯根やパーツを口の中で扱います。そのため、稀に患者様がインプラントの部品を誤って…