知っておきたい! インプラントの寿命と長くつきあう秘訣

歯を失った際、修復する方法として「入れ歯」「ブリッジ」「インプラント」が挙げられます。それぞれ平均的な耐用年数がありますが、インプラントはどれくらいなのでしょうか?治療方法を選択するにあたり、知っておきたいインプラントの耐用年数や、寿命を縮めてしまう要因と寿命を延ばすためのコツなどをご紹介します。

■ インプラントの耐用年数はどれくらい?

インプラントの耐用年数はどれくらい?

入れ歯は5年、ブリッジで8年が耐用年数とされている中、インプラント治療は、適切なメンテナンスを施して使用すれば、治療後10年経過後の平均残存率9割超、というデータがある修復装置です。

●メーカーによっては10年保証も

昨今、安さを売りにするインプラントもありますが、使用されている材料によっては10年耐用不可能な場合もあります。メーカーによっては、10年保証をつけていたり、インプラント保証会社が認定した医療機関を通じ10年保証をしてくれるシステムなどもありそれだけ耐用年数に自信があるからこそできる保証といえるでしょう。

●生涯に渡り使用した例も!

インプラント治療を最初に受けた患者さんは、亡くなるまで41年もの間インプラントを使い続けたという例があります。インプラントは単に喪失部分の修復だけではなく、人工歯根を顎の骨に埋入することで天然歯とほぼ変わらない機能も回復できます。しっかりメンテナンスを行えば、耐用年数以上、生涯に渡って使い続けることもできるのです。

●インプラントが丈夫な理由

インプラントは土台となるインプラント体と、人工歯の被せ物である上部構造からできています。特にインプラントの要であるインプラント体はチタンという非常に丈夫な金属でできており、固いものを噛む力にも十分耐え得る機能回復が期待できます。もしも上部構造に問題が生じても、インプラント体がしっかりしていれば人工歯の修復だけで済むのです。
このインプラント体が耐用年数の長さの要因だといっても過言ではないでしょう。

■ インプラントの耐用年数が縮まる要因は?
インプラント自体は丈夫でも、治療に際してさまざまなインプラントの寿命を左右する要因があると耐用年数を縮めてしまうこともあります。その主な理由を5つご紹介します。

●インプラント周囲炎

インプラントは人工的な修復物ですが、メンテナンスを怠れば、天然歯と同じように歯周病の症状を起こすことがあります。歯みがきを怠り、人工歯と歯茎の境目の歯茎が炎症を起こすと、インプラント体周辺の結合していた組織が破壊され、骨が溶けてインプラント自体に問題が無くても支えきれなくなり脱落したり、修復不可能で撤去せざるを得ない事態になることもあります。

●喫煙習慣がある

インプラント患者に喫煙習慣がある場合、インプラント周囲炎を発症する割合が数倍になるといわれています。インプラントが顎の骨や周辺組織と結合する障害となったり、免疫力低下により口内の細菌感染リスクも高くなってしまうためです。
以前は、インプラントをおこなう場合は喫煙者は難しいとされていましたが、現在はインプラント技術も向上したため、メンテナンスをしっかりおこなうことで治療可能となってきています。

●歯ぎしり・食いしばりなどの悪習癖

「歯ぎしり」「食いしばり」などの悪習癖は、歯にとても大きな負担をかけてしまいます。無意識におこなっていることが多く、時には100㎏以上の圧力がかかることも。
天然歯は顎の骨と歯を「歯根膜」という組織でつないでおり、この力を分散するクッションの役目を持っていますが、インプラントはダイレクトに圧力を受けるため、慢性的に大きな力を受けていれば、耐用年数の短縮につながってしまう可能性もあるのです。

●治療の「質」も耐用年数を左右します

インプラントは高度な技術を要する治療です。インプラント体が正しい位置に埋入されていない場合、治療後に不具合が生じ、インプラントを撤去しなければならないという事例もあります。インプラントの材料や歯科医院の実績など、ご自身との相性もよく検討して治療を受けていただきたいと思います。

●一番のポイントは「メンテナンス」です

インプラントがいかに寿命を長く保つことができるかは、いかに、適切なメンテナンスを継続しておこなえるかが最重要です。インプラントは入れて終わりではなく、日々のセルフメンテナンスと、定期的に歯科医院でプロフェッショナルケアを受けることが大切。歯科医院では、自宅でできないバイオフィルムの除去や、噛み合わせの調整などを行うことができます。これらを適切に行っていればインプラントが細菌感染することや、不具合を未然に防いだり早期発見し修復したりと、耐用年数を長く保つことにつながるのです。

■ インプラントの耐用年数を長く保つためのコツ

インプラントの耐用年数を長く保つためのコツ

インプラントの耐用年数を縮めてしまう要因が解ったら、工夫次第でインプラントの寿命を延ばすこともできます。次は長く保つためのコツをご紹介。せっかく入れたインプラントですから、上手につきあっていきましょう。

●正しいブラッシング

人工歯は虫歯にならないと思いがちですが、毎日のブラッシングケアを怠るとインプラント周囲炎の原因になります。歯茎との境目のところに汚れが溜まりやすいので丁寧に磨いてくださいね。インプラントに傷がつくと汚れが落ちにくくなってしまうため、毛先は柔らかいものを使用するか、普通のものであれば歯磨き圧を弱めて磨くようにしましょう。

●定期検診を受ける

どんなに丁寧にセルフケアしていたとしても、磨き方の手クセ等、セルフケアで100%汚れを落とすことは難しいものです。また、自覚症状が無いままにインプラント周囲炎が広がってしまい、気づいたときには重症化して手遅れということもあります。
インプラント周囲炎だけでなく、歯周病の初期も自覚症状がなく気づいたときには重症化しているということがよくあるので、定期的に歯科医院の検診を受け、不具合が無いかチェックを受けたり、落としきれていない汚れのクリーニングをおこなうことが長持ちの秘訣にもなります。

●咬み合わせの調整をする

インプラントは天然歯に近い状態にまで機能を修復できる装置とはいえ、使用しているうちに噛み合わせにズレが生じるケースもあります。また、上部構造の人工歯部分が摩耗や、わずかに破折などを起こした場合も、少し噛む高さが変わるだけで噛み合わせにかかる圧力のバランスが変わります。これらは定期健診の中でチェックをおこない、早めに調整していくことが大切です。また、就寝中に歯ぎしりやいしばりのある方はマウスピースをする等の工夫が必要な場合もあります。

●信頼性の高いメーカーを選ぶ

インプラントは保険適応外の治療のため、高額な治療費がかかりますが、高い治療=丈夫で長持ちでもありません。最近ではお手頃な金額で受けることができるインプラントもありますが、採用しているインプラントメーカーの信頼度が高いかどうかを一番に重要視していただきたいと思います。かかりつけの歯科医院で説明を受ける際に、どのようなメーカーで保証の有無などもしっかり確認し、納得の上で決めるようにしましょう。

●骨を丈夫に保つ

インプラントを長く支えるためにも、顎の骨が健康で丈夫に保たれていることはとても重要です。食生活に於いて、カルシウム摂取を意識するだけでなく、骨粗しょう症を招きやすい糖尿病の予防もお忘れなく!

■ まとめ

インプラントは喪失歯の代用としての修復物ではありますが、審美性や噛み心地、耐久性は天然歯に最も近いものがあります。天然歯の歯磨きや定期検診を怠ることによる喪失と同様、インプラントも治療後のメンテナンスを怠れば耐用年数は短くなってしまいます。適切なメンテナンスを継続し、インプラントと上手に付き合っていきましょう!

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